アセクシャルの反対に位置する、ゼットセクシャルというセクシュアリティを知っていますか?
アセクシャルとは「他者に性的欲求を抱かない人」のことを言います。
アセクシャルはLGBTの続きであるLGBTQIAの「A」であり、LGBT+の「+」の中に存在しているセクシュアリティです。
この「+」の中にはたくさんのセクシュアリティが含まれています。
今回はその中でもアセクシャルの真逆に位置するゼットセクシャルについてお話しします。
ゼットセクシャルとは、アセクシャルの真逆の存在

ゼットセクシャルとは、「他者に恋愛感情や性的魅力を感じるセクシュアリティ」です。
ゼットセクシャルが恋愛感情や性的魅力を感じる相手の性別は限定されていません。
ゲイやレズ、バイも大きく分けると、このゼットセクシャルの枠の中に入るということになるので、世の中の大多数の人はゼットセクシャルということになりますね。
ただアセクシャルだけは「他者に恋愛感情や性的欲求を抱かない人」のことを言うので、ゼットセクシャルの中には入りません。
様々なセクシュアリティのある中で、アセクシャルとゼットセクシャルは真逆の位置にあるということです。

ゼットセクシャルはアルロセクシャルという場合もあるよ。
同じ意味なので、このブログではゼットセクシャルと呼ぶね。


アセクシャルとゼットセクシャルの間はグラデーション


アセクシャルとゼットセクシャルの間はグラデーションのようになっています。
私は「他社に性的魅力を全く感じないアセクシャル」なので図で言うと、↓の図の黄色い○の位置にあたります。


じゃあ、ゼットセクシャルの位置は↓の図の右端になると思いますよね。


もちろんこの位置に自分のセクシュアリティがあると感じるゼットセクシャルの方もいらっしゃいます。
この位置に自分を置くゼットセクシャルは性欲大爆発!という意味合いではなく、「アセクシャルなところはまったくありません」という位置です。



他者に性的魅力を感じるから右端にしたよ
という、ただそれだけの理由です。
でもゼットセクシャルの中には、↓の位置に自分のセクシュアリティを置く人もいます。





相手にすごく性的魅力を感じるわけではないよ。
でも性的な魅力を感じることは確かだから、自分ではゼットセクシャルだと思う。
という方ですね。
memo
セクシュアリティは、以下の2点の理由で「LGBT」ではなく「AtoZ」と呼んでも良いんじゃないかという意見もあります。
- アセクシャル(A)からゼットセクシャル(Z)のグラデーションの中にセクシュアリティがあるから
- A~Z、全てのアルファベットをイニシャルに持つセクシュアリティが存在するから


ゼットセクシャルも流動的なもの


他の記事でもセクシュアリティは流動的なものであるということをお伝えしてきました。
- アロマンティック(他者に恋愛感情を抱かないセクシュアリティ)だと思っていたが、長年交流のある人を好きになってデミロマンティックだったということに気がつく。
- アロマンティックだと思っていたが、架空のキャラクターに恋をしてフィクトロマンティックだったということに気がつく。
アセクシャルとは対称的なゼットセクシャルも同様に流動的なものです。
ある日を境に、先述の矢印の図(スペクトラムといいます)の一番右側だと思っていた人が、「あれ? 自分はもうちょっとアセクシャル寄りかもしれない」と気がつくこともあります。



ぼくは生粋のゼットセクシャルだ
と思い込んで自分を枠にはめず、「今はゼットセクシャルだな」と感じていてください。
「ゼットセクシャル」がイヤだというのであれば、自分をカテゴライズする必要はありません。
「私はゼットセクシャルなんだ」と感じることで、安心感がある場合のみそう思っていれば大丈夫です。
性自認は自分のためのもの。
あなたはあなたらしくで大丈夫です。


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