アロマンティック・アセクシャルをカミングアウトするメリット・デメリット

アロマンティック・アセクシャルをカミングアウトしていますか?

私はアロマンティック・アセクシャルであることを家族と一部の友人にカミングアウトしています。

アロマンティック・アセクシャルとは『他者に恋愛感情や性的欲求を抱かない人』のことです。

今回の記事ではアロマンティック・アセクシャルをカミングアウトするメリット・デメリットについて話をします。

結論から言うと、私としては「カミングアウトした方がラクなんじゃない?という考えです。

目次

アロマンティック・アセクシャルをカミングアウトする必要はあるの?

アロマンティック・アセクシャルだということをわざわざ家族や友人に言う必要ってあるの?

兎本

カミングアウトしたくないなら、しないでOKだよ。
ただカミングアウトするといろいろとラクではあるよ

先述したとおり、私はアロマンティック・アセクシャルであることを家族や一部の友人にカミングアウトしています。

なぜかというと、カミングアウトするメリットの方が大きかったからです。

カミングアウトすることによるメリット

メリット
  • 「いつ結婚するの?」「恋人ほしくないの?」などの面倒な会話が減る
  • 「可哀想な人」「寂しい人」として見られなくて済む
  • 結婚しなくても理解してもらえる
  • アロマンティック・アセクシャルというセクシュアリティを持つ人間がいるのだと知ってもらえる

アロマンティック・アセクシャルをカミングアウトすることによって得られるメリットは「面倒なことが減る」ということです。

面倒な会話が減る

結婚はしないの?
恋人は欲しくないの?

恋愛感情を持つ人たちは、よくこういった質問をしてきます。

この質問に悩まされているのは私だけではありません。

『見えない性的指向アセクシュアルのすべて』という本の背表紙に「アセクシュアリティについての誤解や不適切なコメント」というものが書いてありました。

「あなたセクシーなのにとても残念だわ」
「試しても嫌いだったなら、それはやり方が間違ってたんだよ」
「ひどい恋愛をしたんだね」
「一時的なものさ。そのうち変わるよ」
「ホルモンを調べてみたら?」

など

『見えない性的指向亜セクシュアルのすべて 誰にも性的魅力を感じない私たちについて』
兎本

う、うるせ~

思わず「うるせ~」と思ってしまうようなことを、マジの顔で言われるのがアロマンティック・アセクシャルです。

なにも知らない同僚や上司に言われるのはまだ耐えられますが、これを大切な家族や友人に言われ続けるとなると私は耐えられません。

なので防衛策としてカミングアウトしました。

兎本

私はアロマンティック・アセクシャルっていう性質を持っていて、誰にも恋愛感情や性的欲求を抱かないの。
だから、結婚も子どもも諦めて。

家族も友人も「他者に恋愛感情や性的欲求を抱かない」という感覚はわからないようでしたが、「そういうものなのか」と受け入れてくれました。

この受け入れてもらえたということは、私にとって幸いなことだったと思います。

ちなみにこのうざい話をかわす方法があります。

「可哀想な人」「寂しい人」として見られなくて済む

なぜか世の中の人たちは独り身の人間を哀れむ習性があります。

恋人がいることでどれだけ満たされるのかわかりませんが、「おひとりさま」を哀れむ風潮は令和になった現代でも根強いです。

どうして恋人ができないのかな
可哀想に。紹介してあげようか?

など、めちゃくちゃ哀れんできます。

これが鬱陶しい……!

私は充実した日々を送っているのに「可哀想な人」扱いされたくありません。

家族や友人は私がアロマンティック・アセクシャルだと知っているのでこういった発言はしませんが、なにも知らない同僚や上司には言われることがあります。

その防衛策として、超軽めのカミングアウトをしています。

兎本

私、好きな人できないんですよ。
恋愛しない人間かもしれません。
おひとりさまで生きていくので、恋人は結構です。

軽いカミングアウトと共に断り続けていたら、そのうち結婚適齢期も過ぎるでしょう。

結婚適齢期さえ乗り越えれば、陰では哀れまれても、本人である私に直接哀れみを向けてくることは少なくなるのではないかと思います。

結婚しなくても理解してもらえる

結婚適齢期まっただなかの私の周りでは、結婚報告や婚約報告、出産報告が相次いでいます。

そんな中で結婚しない人間は出遅れた人間扱いされることがあるんですよね。

あなたはそういう人いないの?

なんてさらっと聞いてくる人いますけど、それ、セクハラですよ!

鬱陶しい話ですが、恋バナは老若男女問わず人気のテーマなので避けようがありません。

そんなときに周囲の人には先述したような超軽めのカミングアウト、家族や友人にはカミングアウトをしておくことで、この話題からスルッと逃れることができます。

精神的にとてもラクです。

アロマンティック・アセクシャルを知ってもらえる

LGBTという言葉が知られたおかげで、レズ・ゲイ・バイ・トランスジェンダーは知名度が高まりました。

ですが、LGBTにはまだ続きがありLGBTQIAまたはLGBT+というものがあることを知らない人は多いです。

私自身、恋愛ができないことに悩み、ネットで検索してみるまでは『アロマンティック』『アセクシャル』という言葉すら知りませんでした。

アロマンティック・アセクシャルなのに無理に恋愛をしようとがんばっている人が、あなたの身近な人にもいるかもしれません。

もしかしたら私がカミングアウトすることで、無理をしてがんばっている誰かに「無理しなくていいんだよ。アロマンティック・アセクシャルっていうセクシュアリティがあるんだよ」ということを伝えることができるかもしれません。

まだ見ぬ仲間のためにも、信頼できる家族や友人にだけは私はカミングアウトしました。

兎本

このブログの目標も
・アロマンティック・アセクシャルというセクシャリティを知ってもらうこと
・アロマンティック・アセクシャルの仲間をつくること
私は潜在的なアロマンティック・アセクシャルの人が、自分のセクシュアリティに気づくきっかけになるようなブログをつくりたいと思っています。

アロマンティック・アセクシャルをカミングアウトすることによるデメリット

デメリット

・人類繁栄に興味がないのかとドン引かれることがある
・モテないだけなんじゃないかと思われる
・ホルモンなどの病気を疑われる
・なにかトラウマがあるのではと勘ぐられる

兎本

う、うるせ~

もう聞くだけで「うるせー、ほっといてくれ~」と思うことの連続なのですが、言われることがあります。

カミングアウトによって理解してもらえてラクになることはあります。

でもカミングアウトすることで戸惑われることは間違いなしです。

人類繁栄に興味がないのかとドン引かれることがある

兎本

正直こっちがドン引きだよ

と言いたくなるのですが、生物の本能として「子孫を残す」ということを人生のテーマに掲げている人は少なくありません。

婚活や不妊治療に多額のお金や膨大な時間を費やす人がいることからもそれは事実です。

ですが、アセクシャルは性行為自体に嫌悪感を抱いたり、嫌悪していなくても求めていなかったりする人たちなので、大多数の人たちとは感覚がズレます。

少子化対策や人口の増加に貢献したいとは思わないの?

とまで言ってくる人もいます。

私は家族や友人にカミングアウトしましたが、最初はみんな頭の上に「?」をたくさん浮かべていました。

「恋愛感情」や「性的なこと」に興味がないということは、アロマンティックアセクシャルではない人たちにとってはわからない感覚なのでドン引きされる可能性があるデメリットはあります。

モテないだけなんじゃないかと思われる

今まで性的なことをしてこなかったのは、
「しなかった」んじゃなくて、相手がいなくて「できなかった」んじゃないの?

婚活中に男性にこう言われて、カチンと来たことがあります。

その場は笑って誤魔化しましたが、失礼さにびっくりしすぎて何も言えませんでした。

実際にモテるモテない以前に「バカにするようなことを言われた」という事実にイラッときたんです。

アセクシャルを「モテない言い訳」と考えている人が世の中にはいます。

カミングアウトすることによって、傷つけてくるような発言をする人がいることはデメリットのひとつでしょう。

ホルモンなどの病気を疑われる

アロマンティック・アセクシャルであることをカミングアウトすることで、病気を疑われることがあります。

私自身、恋愛できない自分は病気なんじゃないかと思いました。

自分自身のことなのに、自分でも病気を疑うことがあるセクシュアリティがアロマンティック・アセクシャルなのです。

現在うつ病で通っている心療内科で「誰も好きになれないし、子どもは欲しいけど夫は不要です」と言うと、「うつ病で性的欲求が低下している状態にあるのかもしれません」と言われました。

うつ病は本当に性的な欲求が低下することがあるので、病気による影響の可能性はもちろんありますが、その場合はアセクシャルとは言いません。

病気を疑われることは鬱陶しいデメリットのひとつですが、諦めるしかないかもしれません。

なにかトラウマがあるのではと勘ぐられる

過去にひどい恋愛をしたの?

婚活の中でデートをしていた男性に軽く「私、あまり人のことを好きになれないんですよ」と超軽めのカミングアウトをしたときに言われた台詞です。

「恋愛できない」と聞くと

ひどい経験をして臆病になってしまっているのかもしれないな

と思うことは自然なことです。

人間は、不思議なものを見たときに「なぜそうなったのだろう」と考えてしまう生き物です。

不思議なものであるアロマンティック・アセクシャルを見たときに「なぜそうなったのだろう」と考えてしまうのは当然のことです

カミングアウトすることで「この人はどうしてアロマンティック・アセクシャルになってしまったんだろう」といろいろな憶測をされることは仕方の無いこととはいえ、デメリットのひとつです。

陰で「ひどい恋愛したんじゃない?」なんて言われてると思うと、心の狭い私はイラッとしてしまうのです。

友情結婚したいならカミングアウトはしない方がいい

もしもあなたが友情結婚を望んでいるのであれば、カミングアウトはしない方がいいです。

友情結婚を望んでいるゲイ、バイ、レズなどの人たちは、自分のセクシュアリティを隠して生きたいと思っている人が多いことが、その理由。

あなたが自分のセクシュアリティを家族や友人にカミングアウトしてしまっていたら、あなたの結婚相手はなにかしらのLGBTであることがバレる可能性が高くなります。

そのため友情結婚を望んでいるゲイ、バイ、レズなどの人たちは、周囲にカミングアウトしている人との結婚は避けることがあるのです。

なので、友情結婚を望んでいるのであれば、周囲へのカミングアウトは控えた方がいいといえます。

アロマンティック・アセクシャルのカミングアウトは私的にはメリットが大きかった

今まで述べてきたメリット・デメリットを、私はカミングアウトする前に比較しました。

我が家は自由主義の家系で「好きなようにすればいい」という家です。

なので、アセクシャルのカミングアウトをしたときも

そうなんだね。
私たちはあなたが幸せだったら、それ以外何もいらないよ

と言ってくれました。

友人もLGBTに寛容で、

感覚はわからないけど、それはそれでいいよね~

と、あっさり受け入れてくれました。

私はかなりの覚悟を持ってカミングアウトしたのですが、みんなあっさりと受け入れてくれました。

このとき私は

兎本

ああ、みんなって私が想像しているよりも「私」に興味がないんだな

と、安心したんです。

なんだか寂しいことのように思えますが、ごちゃごちゃ言われるよりずっとずっとマシです。

私がアロマンティック・アセクシャルとして生きて、幸せならそれでいい。

家族の言葉が私を救ってくれました。

カミングアウトできるかできないかは、環境によって異なることだと思います。

でも私の場合はカミングアウトしてよかったなと思っています。

無理に恋バナで盛り上がらなくてもいいし、結婚しろと急かされることもない今の生活は最高です。

もしあなたがアロマンティック・アセクシャルでカミングアウトするかどうか悩んでいるのであれば、この記事が参考になると幸いです。

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この記事を書いた人

文章を書くことが好きなアロマンティック・アセクシャル
ブロガー・ライター・シナリオライター
保育士・幼稚園教諭免許あり

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