子どもが産めない保育士が夢を諦めた話【アロマンティック・アセクシャル】

私はアロマンティック・アセクシャルの保育士です。

アロマンティック・アセクシャルとは『他者に恋愛感情や性的魅力を感じない人』のことです。

特に私は『性嫌悪』が強く、性的なことは一切受け付けません。

好意を抱いてくれていると知っている男性と手を繋ぐだけで、貧血になり胃がひっくり返りそうな吐き気に襲われる程度には他者との接触が苦手です。

婚活で150人以上の男性と出会い、3回プロポーズを受けてアセクシャルだと自覚するまで、私は自分がアセクシャルだということも、アセクシャルという言葉も知りませんでした。

それまでの私の夢は「母になること」でした。

この記事では保育士になるくらい子どもが大好きな私が、アロマンティック・アセクシャルを自認したことで、夢を諦めて次の夢に進もうとしているお話をします。

目次

子どもの頃からの夢を叶えて保育士に。次なる夢は「母になること」

私の子どもの頃の夢は「幼稚園の先生」でした。

その夢をときどき寄り道しながらも貫いて、私は幼稚園教諭と保育士の免許をとりました。

幼稚園と保育園、どちらもの実習を経て、私は保育園で働くことを選びました。

毎日かわいい子どもたちに囲まれて、大変ながらも幸せでやりがいのある日々。

お迎えに来た保護者の顔を見て、1日の中で一番嬉しそうな顔をする子ども達を見て、私は「家庭を持ちたい」「母になりたい」という夢を強く持つようになりました。

兎本

私も好きな人を見つけて、子どもを産んで、母親になりたい。
自分の子どもに会いたい。

夢を叶えるために、私は婚活に身を投じました。

婚活失敗。アロマンティック・アセクシャルだと自覚して絶望する

婚活の様子は以下の記事に詳細があります。

要約すると

  • 3年間の婚活で100人以上の男性と出会い、3人にプロポーズしてもらった
  • 誰も好きになれなかった
  • 手を繋いだら貧血を起こして、吐き気がした

という経緯で、アロマンティック・アセクシャルだと自覚しました。

アロマンティック・アセクシャルとは、「他者に対して恋愛感情や性的魅力を感じないセクシュアリティ」のことです。

つまり、私は究極に一般的な結婚に向いていない人だったわけです。

誰も好きになれなかったということもショックでしたが、私が何よりもショックだったことは、好きになってくれた男性に触れられることに嫌悪感を覚える自分でした。

手を繋ぐだけで貧血を起こして、吐き気がしてしまう人間がどうやって子どもをつくるというんでしょう?

当時はまだシリンジ法や体外受精なんて知らなかった私は絶望して、3人目のプロポーズをお断りして婚活を終了させたときに大泣きしました。

兎本

私は一生、自分の子どもに会えないんだ

母になるために検討したいろいろな方法

泣いて、絶望して、それから私はもう一度立ち上がって、結婚しなくても親になる方法を探しました。

方法は思っていたよりもいろいろありました。

1.精子バンクによるシリンジ法

男性から精子をもらってシリンジを使って胎内に注入する方法です。

私は試したことがなく、安全性がわからないのでリンクは貼りませんがAmazonでもシリンジは購入できます。

Twitterで「精子バンク シリンジ法」など検索すると精子提供などの情報がたくさん出てきます。

2.里親になる

独身でも里親になれることを調べて始めて知りました。

私は幼稚園教諭および保育士の資格を持っているので、里親になるときも有利になるかもしれないとも考えました。

それでも結局、母親になることを諦めた理由

私は考えに考えました。

精子提供によるシリンジ法で子どもを授かっても、日本では子どもの父親が誰なのか探す術がありません。

その父親の家系がどんな病を持っている家系なのかもわからない、「お父さんに会いたい」と言われたときになんて答えて良いのかもわからない。

それは子どもに対して無責任なことかもしれないと考えてしまいました。(精子バンクを利用した方を否定する意図はないです。)

里親に関しても勇気がでませんでした。

保育士をしていると、実の子に対しても粗雑に扱う保護者を見ることもあります。

小さい子どもの対応にプロである保育士でも疲れ果てることも知っていました。

経済的にも里子にもらった子どもを育て上げられるかの不安も拭えませんでした。

兎本

結局私は勇気がなくて、母になる夢を完全に諦めることになりました

ひとりの人生をどう生きるか

アロマンティックでアセクシャル。恋愛ができなくて、性的魅力も感じない。

兎本

私はなんて欠陥を抱えた人間なんだ!

と思って、1年くらいはしょげていました。

職場でのストレスもあったでしょうが、私がうつ病になったきっかけはこの挫折もあったのではないかと思っています。

私は本当にさみしがりで、よくよく考えてみれば夫が欲しかったのも、子どもが欲しかったのも「ひとりになりたくなかったから」という、身勝手にも思える理由でした。

両親も年をとります。「ひとり」になるときは刻一刻と近付いています。

運命的に生涯支え合えるようなパートナーに出会えることを夢見ることもありますが、それは奇跡が起こったときの話です。

奇跡が起こらなかった場合の人生を私は考えなければなりませんでした。

そこではじめたことのひとつが、このブログです。

このブログで私はひとりでの生き方を学びます

アロマンティック・アセクシャルという言葉に出会うことができて、自分の居場所ができたような感覚がありました。

もう無理に好きな人を作ろうとしなくていいし、婚活もやらなくていいと思うと、ほっとします。

でも私はまだ「アロマンティック・アセクシャルでよかった!」とまでは言えません。

もっともっと私が年をかさねてひとりになったときに「ひとりも悪くないよ!」と言える大人になれるように、私はこのブログに『ひとりを楽しむ』というカテゴリーをつくりました。

このカテゴリーは、私がいろいろなことを試して「ひとりでの生き方」を探すためのものです。

ひとりを楽しむ方法をいろいろ試して、提案しています。

この記事を見て共感してくださった方がいれば、私と一緒に「ひとりでの生き方」を探していきましょうね。

兎本

こういう生き方はどうかな?というアドバイスがあったら、ぜひTwitterのDMお問い合わせから教えてください!

母になる夢が潰えた私のこれから

「母になる夢」は潰えましたが、次は「文章を書いて生きていく」という目標を私はかかげています。

ブロガー・ライターそして作家。

現在はフリーランスのライター・シナリオライターとしてがんばっている日々です。

それぞれの夢を追いかけていきたいと思っているので、応援してもらえると幸いです。

兎本

新しい夢に向かってがんばるよ!

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この記事を書いた人

文章を書くことが好きなアロマンティック・アセクシャル
ブロガー・ライター・シナリオライター
保育士・幼稚園教諭免許あり

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