どうも、兎本 (@usagibook1) です。アロマンティック・アセクシャルです。
アロマンティック・アセクシャルとは「他者に恋愛感情や性的欲求を抱かない人」のことを言います。
私は婚活を3年間がんばったのですが、恋愛できないのに恋愛をしなければと足掻いた結果うつ病になってしまいました。
うつ病になった原因は、婚活によるストレスが大きいのではないかとお医者さんには正直に話しをしたのですが、まったく理解してもらえなかったという話をこの記事では書いていこうと思います。
アロマンティック・アセクシャルの孤独によってうつ病になる
まずは私がアロマンティック・アセクシャルの孤独によって、うつ病を患ったという話をさせてください。
アロマンティック・アセクシャルは人口に対して1%しか存在しないとされています。
一応LGBT+の仲間に入れてもらってはいますが、恋愛感情を持つ人たちとの間にはどうしても壁を感じます。

結婚もできない。子どもも産めない。
親が亡くなってしまったら、私は本当にひとりぼっちになっちゃう
そんな不安から「家族がいる今のうちに死んでしまった方が良いのではないか」という風に考えるようになったのがうつ病になったきっかけだったのではないかと思います。
なので、そのことを正直にお医者さんに話しました。
電子カルテに「恋愛がうまくいかなかった」と書かれる
私の場合、内科で「過敏性腸症候群」の診断をもらい、心療内科でうつ病の診断を受けました。
なのでまずは内科のお医者さんに正直に自分のセクシュアリティのことを話しました。



実は恋愛ができない人間で、この先孤独になるのだと思うと死んだ方がいいのではないかと思うんです。



なるほど。自殺企図があるんですね
お医者さんは私の話にうなずきながら、電子カルテに「恋愛がうまくいかなかった」と書きました。
私の説明が下手だったこともあるとは思うんですが、「恋愛がうまくいかなくてうつ病になったんだ」と誤解されていることが恥ずかしすぎて、もうそれ以上説明することはできませんでした。
心の中では



失恋したわけじゃねええええ!
と叫んでいたのですが、「どうせわかってもらえない」と諦めて訂正することはありませんでした。
このとき心療内科への紹介状を書いてもらいました。
「心療内科の先生なら、心の専門家なわけだしわかってくれるんじゃないか」と淡い期待を抱いていました。
性欲がないのはうつ病だからかもしれないと言われる
内科からの紹介状を手にいざ心療内科へ!



保育士として子どもを見ていることが辛いんです。
子どもは欲しいけど、誰かを好きになることはできないから夫は不要で子どもは欲しいです。
心療内科のお医者さんはきちんとお話を聞いてくれました。
一通り話をしてから、お医者さんは私に付き添ってくれていた母だけを病室に残して言ったそうです。



うつ病になると性欲が落ちることがあります。
娘さんはその状態にあるかもしれません。
確かにうつ病は性欲が落ちることのある病気ではあります。
ですが私はその「人並みに性的魅力を感じるということ」ができなくて、一般的なレールから外れている自分がイヤでうつ病になっているんです。



絶対、他者に性的魅力を感じないのはうつ病のせいじゃない!!
と思っているのですが、お医者さんはわかってくれませんでした。
家事をしていると言ったら「将来の準備」と言われる
最近、休職中の私は家事をがんばっています。
時々ぶっ倒れながら家事をして、ブログを書き、新人賞投稿用の小説を書く日々を送っていることを心療内科の先生に伝えると、こう言われました。



家事ががんばれているなら、だいぶ回復していますね。
まあ将来の準備だと思って、できる家事はがんばってみましょう。
将来の準備ってなんでしょう?
言い方からして花嫁修業的な意味なんでしょうが、私はできもしない恋愛をしようと足掻いた結果としてうつ病になっているのに、なんでそんなことを言うんでしょう?



なんかもう誰に一生懸命説明しても、なーんもわかってもらえないんだわ
心のお医者さんでもわからないものは誰にもわかってもらえない
アロマンティック・アセクシャルをカミングアウトしている親も友人も「恋愛感情がないという感覚はわからない」と口をそろえて言います。
そしてふとした瞬間に



いい人にこれから先出会えるかもしれないじゃん
と、もう100回くらい聞いたんじゃないかということを言ってきます。
お医者さん方も私の話をちゃんと聞いてくださいました。
カミングアウトしている親も友人もきちんと私と向き合って話をしてくれました。
それでもわかってもらえないんなら、アロマンティック・アセクシャルの感覚はアロマンティック・アセクシャルにしかわからないんだな!ということにようやく私は気がついたんです。
アロマンティック・アセクシャルはわかってもらえないけど、人の心なんて誰にもわからない
アロマンティック・アセクシャルであることは、私にとってはとても孤独なことです。
でも、人間がお互いのことを100%理解しあうことなんて無理なことですよね。
私が恋愛感情に振り回されて一喜一憂する人の気持ちがわからないのと同じことなんだなと思うと、理解されなくても仕方ないかと思うことができるようになりました。



それでもアロマンティック・アセクシャルの認知度はあまりにも低すぎる!
アロマンティック・アセクシャルの感覚を理解してもらえるとは思っていません。
でも、アロマンティック・アセクシャルというセクシュアリティを持つ人間がいることを知ってもらうことはできるのではないかと思い、このブログをはじめました。
どうか、この記事でアロマンティック・アセクシャルのことを少しでも知ってくれる人がいますように。
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